OpenXCOM レビュー

OpenXCOM レビュー

オープンソースのX-COMクローンゲームであるOpenXCOMの難易度SuperHumanをIronmanモードでクリアしたので感触をメモする。

OpenXcom | Open-source clone of the original X-Com

オリジナル版のゲームバランス・グラフィック・サウンドを維持しつつ、バグの修正やMODによる拡張性、多様なプラットフォームでのプレイ可能性を高めることを目的としている。
オリジナル版のデータファイルを流用するので(著作権的な問題から)、プレイするにはオリジナル版UFO DefenseかTerror from the Deepを持っていなければいけない。(Steam版でOK)
素晴らしい出来で、オリジナル版にゲームメカニクス以外の、操作性やバグの多さといった点で不満な面があった人にはかなりお勧めできる。

プレイ感触

かゆい所に手が届き、プレイが非常に快適になっている。導入も楽なので、非常にお勧め。
f:id:Naganaga:20150914194630p:plain Ironmanモードが標準搭載。オートセーブ機能も標準で有効になっている。 f:id:Naganaga:20150914194653p:plain レーダーの有効範囲や飛行機の移動経路の表示は実用的かつカッコ良い。 オリジナル版の場合は殺風景で、基地を広げていっても少し物足りなかったが、OpenXCOMでは地球全体をどんどんカバーしていく充実感がある。
f:id:Naganaga:20150914194747p:plain 装備するときのユニットのパラメータ表示など、非常に便利。 装備記録も標準で搭載。 f:id:Naganaga:20150914194908p:plain 解像度の設定が柔軟であるのは特にBattleScapeで役に立つ。俯瞰できる範囲が一気に広がり、小隊の展開・狙撃の指示がしやすい。

その他、スクロールやアニメーションも非常になめらか。また、僕がオリジナル版をプレイしていて凄く気になっていた、補給艦の3階などレイヤーが高くなると異様に描画が重くなるといった問題が解決されているのが嬉しいところ。

ゲームバランスの変化

プレイに関しては非常に快適で文句をつけるところは全くない。 ただ、1週通してプレイして感じたことだが、ゲームバランスについては多少変質しているところはあるのかなと思う。(僕はあまり気にしないけど)

AIの思考パターンの違い

オリジナル版よりも更に手強くなっていると感じた。スカイレンジャーが包囲されている頻度は高いし、リーパーなど近接攻撃ユニットは迷いなくこちらに突っ込んできて大損害を与えてくる。(オリジナル版ではリーパーに隊員が殺されたことはなかった!)グレネードを投げてくることも多くなっており、効率的かつ効果的な行動をとってくるようになった。

オリジナル版では取れなかった行動がとれる

マインドコントロールしたエイリアンのInventoryを操作して完全な武装放棄をさせたり、武器が手持ちでなく内蔵されているタイプのエイリアンについても攻撃が可能になっているというのは、ゲームデザイン的には正しい気はするがオリジナル版ではとにかくできなかったことだ。この点については、若干気になる人もいるかもしれない。

資金繰りが楽

今回のプレイの運が良かっただけかもしれないが、評議会の査定が若干甘い気がする。資金提供額はどんどん増えていくので、オリジナル版のように運転資金を支払った時点で大赤字ということは全く無かった。 拠出された資金だけで基地施設や新基地開設などの投資も中盤からは可能になっていった。序盤は鹵獲したアーティファクトを売りながらしのいでいくのは同様だが、中盤以降の資金繰りは格段に楽になっている(気がする)。

ちなみに、Ironmanモードでクリアしたセーブデータは即削除されてしまう。ちょっと残念だ。